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2013年1月

2013年1月23日 (水)

暁の明星 宵の流星 ♯184

初め彼の顔を見たとき、息が止まるかと思った。

今年11歳になる次期長候補であり異父弟でもあるガラムが、見聞を広めさせる為の第一歩として、大陸にあるユナの砦に自分達と来てはや二日目。初めてユナの島以外の土地に来た、好奇心旺盛の彼のために砦付近の案内を任された日だった。

ユナの砦は大陸との接点である。
そして閉鎖的な民族であるユナの人間にとって、唯一外界とのつなぎ目だ。
いくら大陸から遮断された秘匿の場所だとしても、島のように海で遮られてはおらず、それ故に外部の大陸の人間が間違って紛れて来る可能性が高い。ゆえに普段は女子供はほとんど在住せず、許されているのは戦士を生業とする夫達を持つその妻が彼らの世話に来る、もしくは砦に勤める戦士達を慰安するために呼ばれた女くらいだった。
もし、大陸の人間にこの場が知られ襲撃されれば、女子供を危険に晒してしまう。だから滅多に女は常住しない。子供にいたっては皆無だ。そのわずかな女達も砦と島を行ったり来たりするのが普通だ。
ロータスもまた同じようにここ半月は3日に一度、この砦に通ってきていた。

彼女の嫁いだ先は、代々英雄を輩出してきた家柄だった。だから彼女の夫達も、半数以上は何かしら戦闘・護衛に関する職についている。ほとんどが長の方などの要人や中枢部での護衛、島の警護、そして諜報捜査活動……などを中心に任されていた。
閉鎖的であり、自衛の意識が高いユナの男達は全てが戦士としての能力を備えているといってもよい。だが、それを専門にしている家柄であるカルアツヤは、さらに一族のなかでも抜きんでいた。代々がユナの中心人物の護衛を任され、また側近となり、戦いでは必ず武勲をあげた。先代の裏切った側近を執念のごとく見つけ出し、制裁を加えたのも当時護衛隊長だったべン=カルアツヤ、ロータスの舅のひとりだ。
もちろんロータスの夫達も、ほとんどが戦士として活躍していた。
長男ルオゥは大樹の管理護衛官、次男のレツは長の方の親衛隊の副官、三男のシキはユナの軍といわれる戦士達を束ねるギラン戦隊の諜報員。年下の夫である四男は同じくギラン戦隊に入ったばかりで、五男は今年に成人を迎えるため、まだ進路は決まってはいないがゆくゆくは兄達同様の道を行く予定だ。

普段ならば長くても四日以上砦に留まる事のないロータスであったが、ガラムの件と、近々やってくる秋の祈願夜の仕度などでひと月ほど滞在することになってしまった。
初めて島以外の土地に来たガラムは興味津々で、とにかくあちこち見て回りたがる。隠れた波止場の他に入り江はあるのかと目を輝かせて聞いてきた。洞窟からちょっと行った所に船が一隻通れるくらい小さな入り江があると教えると、すぐに行こうとはしゃいだ。
無理もない。将来の長候補はまだまだ箱入りで幼かった。しかも嫁にいってからはほとんど会えない大好きな姉と一緒である。ガラムが狂喜して浮ついていたとしても仕方のないことだった。
もちろん彼の義兄や砦の者達だってここに滞在している。だが彼らは遊びで来ているのではなく、仕事のためだ。幼い彼の相手などできるわけもなく、かろうじて最初は長の側近でお目付け役のセツカが彼の面倒をみていた。ところが滞在してすぐに、肝心のセツカは中枢部でのいざござで本島に急遽戻らなくてはならなくなった。もちろんガラムはすぐに帰るのを嫌がった。それで異父姉であるロータスにその役目が回ってきたのだ。
『申し訳ない、ロータス。こんな大事な時に人事部で揉め事が起こるなんて。
でもなるべく早く片付けてきますよ。
女性の君をひと月も砦に置いとくわけにはいかないですからね。いくらご主人方が滞在しているといっても、本島に子供達を置いてきているわけだから。……くれぐれも、ジース・ガラムの我が儘に振り回されないように。彼は君を独り占めしたくてウズウズしているんですからね』
そう言われてもロータスにとっては唯一の可愛い弟だ。久々に会えば、ついつい甘やかしてしまうのは、自分でもいかがと思うのだけど。

だからこの日も、人気(ひとけ)のない入り江になど男も連れずに行ってはいけないと本当は夫達に忠告されていたのに、どうしてもというガラムのおねだりを断れなかった。

だが、そのおかげでロータスは怪我を負った一人の青年を見つける事になる。

“大陸の人間だ”と怖がる弟を制し、おそるおそる倒れた青年の様子を窺おうとして、ロータスは息を呑んだ。

その青白い血の気の失せた顔は、自分が幼い頃にときめいた人物にあまりにも似ていたからだ──。

偶然、といったらそうなのかもしれない。

運命、といってもよいのかもしれない。


ただ幸運、というのなら救われた青年に向けてだろう。

そして彼を助けた彼女は、そのおぼろげな記憶と昔知った思いを頼りに、青年を助けようと決意する。
それが彼女にとって……今までの人生を失う事になろうとしても。


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「ああ、だから」
顎に手をあて、納得したようにシータが頷いた。それまでの経緯をアムイから聞いていたキイは承知していたのだろう、表情も変えずに目を伏せて呟くようにこう言った。
「アマトの顔を見た事があったから、彼女はアムイを疑ったんだな……もしかしたら、セドの王子の子供かも、と」
「でも、確かにアムイはその王子だったというお父さんによく似ているらしいけど、それだけでそんな断定できないんじゃない?」
隣のシータは小首を傾げてセツカに疑問の目を向ける。
「それは……」
「ロータスは知っていたんだ、アマト元王太子には二人の息子がいる事を。そして彼らの名を聞いていた。うろ覚えだったけどね……」
アムイの言葉に言いよどんでいたセツカも頷く。
「……実は彼女が長に出した嘆願書に……その事が書かれていました」
「セツカ!?」
初めて聞く事実にガラムが驚く。
「嘆願書……?嘆願書って何だよ!姉さんはそんなものを?何で?そんなのがあるなんて、全然おしえてくれなかったじゃないか!
じゃあ何?中枢部はどのくらいの事実をわかっていたというの?
俺には手がかりもなく何もわからないって言って何年も……!!」
「それは……守秘義務……いえ、重要機密に相当するという長の判断で、真相が解明されるまでは明かす事ができなかったのです。
たとえジース、長候補である貴方でも。これが次期長(じきおさ)というお立場であれば話は違っていたでしょうが……」
「で?その嘆願書にはどんな事が書かれていたの?」
セツカに詰め寄ろうとしたガラムは、シータの冷静な問いかけに取り乱したくなるのをぐっと堪えた。一族の重要機密に触れる事のできない、まだ半人前であるジース(長候補)という自分の立場を、今更ではあるがはっきりと痛感したからだ。
「……嘆願書とはいえ…彼女はとても急いでいたのでしょう。簡潔な文章でした」


『【暁の明星】という大陸の者を保護しております。本名(ほんな)はアムイ。この者の名にお心当たりがあるのなら、どうか処刑宣告された彼の命をお助け下さい。
十四年前に太陽と密約したロータスより』


セツカの話だとこうだ。
その嘆願書が届いたのは、ちょうど祈願夜が始まる直前だった。
伝達の管理官が直接中枢部に届けた書簡。本来ならば祈願夜の3日前から島と大陸の行き来はほとんどできなくなるのだが、ちょうど砦に勤めていたある戦士達の妻が祈願夜に出産というめでたい事が重なり、特別に島へ帰還できることになった。彼らは急遽特別便を出してもらってぎりぎりに島に帰ってきた。その時に彼らが中枢部に渡すよう、伝達部に渡した文書の中にその嘆願書が混じっていた。
長の方に宛てた、検閲済みと判を押された砦内部の月間報告書の間に挟まっていたそれは、長の方の足元にぱさりと落ちた。表向きに親展と記されたその嘆願書は、何者かに見つからないための配慮を感じた。しかも裏は無記名だった。

緊急の書簡や、軍事機密の重要な伝達は、ほとんどが大樹の実によって、大樹と繋がれる者同士が直接伝達するのが常だった。
大樹と繋がれる者が大樹の実を使うと、そのような便利な使い方ができる。そのためにすばやく情報が伝わる通信という利点をユナは持っていた。
ただ、それ以外の普通のやりとり、もしくは急を要さないものは、人…伝達士という者が手紙や荷物などを運んで来る。
それは大陸となんら変わりはない。大陸では配達人もしくは配送者、と呼ばれる人間が集う大規模な組織がその役を担っていた。
(ちなみに気術士の使う伝鳥は特殊な部類に入るが)

いくら義理の娘だとしても、長の方に連絡を取る為には色々と面倒な手順があった。その逆、長の方から用があって彼女らの元に連絡を取るのは安易な事なのだが、やはりユナを治める最高統治者の警備の関係上、下から上へというのは容易くできる筈もない。
しかも嫁にいった義理の娘であれば特に、他者同様、長に渡す手紙すら簡単な検閲が入ってようやく届けられるのだった。
だからその無記名の、長の方宛のものに違和感を感じたセツカが本人に手渡すのをしばし躊躇した。だが、長の方はその宛書の文字に見覚えがあったらしく、すぐさまセツカからその書簡を取り上げ封を切った。
一枚の紙に、走り書きしたその内容と名前。
それだけで長の方には充分だったらしい。読むや否や血の気が引いていく様で、周りの側近達はこれは尋常ではないと悟った。
長の方はすぐに嘆願書の返事として、大陸人への処刑を延期し、中枢部がその者の身柄を預かる旨を伝達しようとした。だが、折り悪く祈願夜が迫っていた。その夜だけは大樹は己に実を実らせるために一切の通信ができない状態となるのだ。実を使っての通信は、大樹の大いなるエネルギーを必要とする。特にその夜は己の実を成すがため、この時に大樹はほとんどのエネルギーをそちらにまわしてしまう。
長の方であるダンは、ここにきてアマト元神王太子の子息、つまりセドナダ王家の直系が生きているかもしれない事を知った。
この幾年か、彼と、その彼の父王である先代神王との約束を密かに守り続けてきた。
あのセド王国の壊滅で、彼も、そして彼が苦渋の面で吐露していた愛息たちもその時に亡くなってしまったと思って、だからこの十数年、もう神王の復活はないと落胆していたのだ。それが、まさか生きていたとは……。
“アムイ”  確かに覚えのある名だ。
しかもそれを知らせて来たのは、元神王太子の顔を拝見し、その声で直接彼の息子達の名前を聞いていた自分の義理の娘。
早く自分自身で確認しなければ……。長の方は焦った。
せっかく見つけた希望の星を、ユナの手で潰してはならない。それ以上にユナの民にその間違いを犯させたくはない。恩義ある血筋を無知のままに絶ってしまうという大罪を。
民族としての恩義と大樹の前での誓約は、未来永劫貫かねばならない貴きものである。破る事は大樹と先祖への冒涜だ。知らなかったと言っても、何の言い訳にもならない。

十四年前の不祥事で、前から閉鎖的だったユナは、ますます大陸人を警戒するようになってしまった。
特にその接点である砦は、大陸にあるということもあり、特に外界からの侵入者には異常に厳しかった。酷い時には一目見て賊とわかればその場で斬って捨てるということもあった。
本島と遠くは慣れている事もあって、そこは砦を管理する長官が全ての権限を持っていた。まるで小さな自治国家といっても過言ではない。だから、外部の人間の処分は全て砦の最高責任者の一存で決まっていたのだ。
もちろんその報告はすべて終えてからひと月後に本島の中枢部に書面にてされるのだが。

だから尚更、政治的、軍事的には元々首を出す権利のない女であるロータスが、口を挟む事柄ではなかった。この件についてかなり責任者側から疎んじられたであろう事は明白だ。
だからこうして嘆願書として無記名の親展として、しかも目立たないよう報告書に忍ばせ、ロータスは長の方宛てに密書を出したのだと考えられた。
彼女とてこの事実の確信はなきにしろ、重要機密だと踏んだからこそ、中枢部の者ならわかるような簡潔な文をしたためたのだろう。

だが、あいにく直の通信は使えない。だから急遽その旨を文書にし、祈願夜のために動けない長の代わりに、セツカが砦に向かう事になったのだ。
それでも大陸──砦まで本島から船で一日以上かかる。セツカは簡単に祈願夜の祈りを済ますと、特別に船を出してもらい、砦に向かったのだ。セツカも、当時アマト元神王太子と会っていたひとりでもあったから。
とにかく、と。
逸る心と押し潰されそうな不安を抱え、セツカは船上でずっと大樹に祈り続けていた。

どうか、どうか間に合いますように──、と。

だが。
結局間に合わなかった。
いや、大罪になるところは回避できたが、唯一の大切な女を救えなかった。

もう少し早く嘆願書が届いていたのなら。
もう少し早くセツカが砦に着いていたのなら──。
もっと早く長の方の通達が届いていれば──。


この件が明白になるまで引かれている緘口令も相成ってセツカは……無論、長の方でさえ今でも悔やんでいるのだ。
──あれからずっと。


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寒い。
宿には暖房がついているはずなのに、階段の隅で膝を抱え丸くなっていたイェンランはその小さな身体をぶるっと震わせた。
込み入った話を聞いてはいけないとは言われなかったが、皆の目から外れた場所でじっと待機しているのも何だか居心地悪い。
(何かまるで盗み聞きしているみたい。おじいさんは手洗いに行ってしまったし……。私も一緒に行けばよかったかなぁ……)
まったく昂老人という人は、こういう時でもひょうひょうとして実にマイペースなお人だ。
『生理現象じゃ、話が終わるまでに戻ってくるとしよう』などと緊張感も何もなく彼女を置いてさっさと行ってしまった。
……そんな悠長な…。深刻な問題に直面しているという事は、内容を聞いていると明白じゃない……。
つい心の中でぶつぶつと文句が並ぶ。
一人薄暗い所に放り出されている今の自分は、まるで迷子の子猫みたいに思えて仕方がない。
手の空いている時には必ず自分の傍にいてくれるリシュオンも、昨日から自分の船の具合を見に行ってしまって、ここにいないというのも彼女の孤独感を募らせていた。いつもいる人間がいないというだけでも、もの凄い寂しさを感じさせるものだ。
男の中で女一人という慣れない環境での最初の緊張や気苦労は、気がつかないうちに周りの男性陣によって払拭されていた。それもひとえに彼女を気遣っての事なのだろうが、イェンラン自身の中で彼らは既に気心の知れた戦友でもあり、無意識のうちに頼りきれる身内同様の存在となっていた。

一人がこんなに心細くて寂しいものだなんて……。
そのために感じてしまう孤独感にイェンランは自嘲した。そして大きな不安が襲う。
……この旅は、長くは続かない……。
それはわかっている。わかってはいるけれど、その終わりを本当のところ考えたくなかった。

もちろん、自分の中で大きく占めるキイ・ルセイという男性への想いに対しても、だ。

たまに突きつけられる自分の不安定な心。
イェンランは自分がどうしたいのか、どうしたらよいのか、当初の目的だったキイとの再会を果たしてから彼女の心は混乱し、まるで迷子のように自分の行き場を探し続けている。初めは彼にさえ会えれば答えが出るだろうという思惑も、結局は見事崩れてしまった。かえってもっと複雑な心境に陥ったと言える。
肝心のキイを想えば、彼への激しい思慕が激流のごとく渦巻く。かといって、自分は彼にこっぴどく突き放された存在だ。
もし自分がもっと大人の女で、後腐れのない存在だったら、彼は自分を抱いてくれただろうか……。
そんな馬鹿げた考えをしてしまうほど、イェンランは思い詰めていた。

──あんなに男に触れられたり、抱かれる事を毛嫌いしていたのにね……。

それが今では、いや、多分最初からだろう。この男だけが自分を惹きつけて止まないのだ。
彼女の女の部分を彼はいとも簡単に暴いてしまう──それが彼女には恐ろしくも嬉しかった。
自分も性としての女だったんだという感覚を。
女として心だけでなく身体も男に愛されてみたいという衝動が。
それがキイ──【宵の流星】の持つ、男女問わずに虜にするというフェロモンのせいだと言われても。

イェンランは羞恥で顔を真っ赤に染めた。自分が彼に感じる欲望が浅ましくて恥ずかしかった。
最近ではなるべく平静に努めようとしていたのに。
これだから一人きりになると色々と浮かんできてはろくな事考えないのよ、とイェンランは益々むくれた。
しかも火照っているはずなのに、どうしてだか手足がどんどん冷えていく事に苛立ちも感じ始める。そう、頬はのぼせるように熱い。なのにどこからか隙間風が吹いているのか、冷え込んだ空気が身体の熱を奪っていく事に、ふと彼女は疑問に思った。
隙間風……?
確かに部屋の中なのにどこからか冷たい風が吹き込んでくる。
思わず彼女は頭を上げて辺りを見渡した。

あれ?
薄暗い室内、そして自分のいる階段の先の、今アムイ達が話をしている場所に続く廊下、その片側に並ぶ大きな窓…………のひとつが開いている??
瞬きもせず、その方向から窓の内側に目線を移した瞬間、イェンランはひっと喉の奥で声を引きつらせた。


目に飛び込んできたのは青白く光るむき出しの大振りの剣。
そしてそれを片手で軽々と持つ、黒髪の大柄な男。

無表情に、だが爛々とぎらつく目に底知れぬ憎悪を見取って、イェンランの背筋が慄いた。
(アムイ!)
アムイに知らせなくては!

だが、イェンランの喉は引きつって思うように声が出ない。嫌な汗がこめかみからすうっと流れ落ち、心臓がばくばくしている。立ち上がりたくても凍りついたように身体が動いてくれない。
幸いな事か、男は廊下の下で小さく蹲っている彼女に全く気付いていない。
それはそうだ。だって男はアムイ達のいる方をじっと睨んでいるのだから。微動だにしないで響いてくる彼らの会話を不気味なほど静かに聞いているのだから。
でも、いつから?いつからそこに彼はいたのだろう。
少なくとも昂老人がこの場を離れてからだ。だってあの気配には敏感な気術の使い手が侵入者に気がつかないわけがない。

イェンランが固まってしまったのにはもうひとつわけがある。
恐ろしいほどの殺気を漂わせているその男に見覚えがあったからだ。
慣れない男に近づけないイェンランでも、虫に穢されたサクヤを連れて来てくれたこの男の姿を見かけて覚えていた。
──そう、彼は確かにあの時のユナの戦士で、ということは……この男が……例の……。

と、その事実に辿り着いたと同時に、男がゆらりと身体を動かした。
燃えるようなぎらつく瞳でアムイのいる方向を見据えながら。
なのに表情は凍りついた能面のように動かぬまま、ゆっくりと彼は歩き出す。
その先は……言わずもがな。

突然の彼の動きに、思いっきりイェンランは動揺した。
その焦りからくる恐怖が呼び水となり、反射的に彼女の全身が起動する。もちろん、掠れてはいるが声も出た。

「アムイ!」

イェンランは渾身の力を込めてアムイの名を叫んだ。


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2013年1月16日 (水)

しばしお待ちを(お詫び)

今年こそ更新を密に!と鼻息も荒く宣言した自分でございますが…。
年明けてから早々、全くままならない状態に陥り、有言不実行という、何とも情けない醜態をさらしてしまっております。

今月、少なくとも4回以上は更新し、ユナの話を終わらせるはずでした……。

いや、まだ今月も終わっていないので、早急すぎるかと思いますが、できたら今の時点でこの話、終わらせたかったです……。

この寒さで体調を崩し、取れる時間を睡眠という時間に支配されてという事実。
頭が不抜けてしまっているせいで文章が変になり……停止。


言い訳してすみません。
もうしばらく更新お待ちくださいませ。

自分の時間を自分だけに使えるということが、どれだけ幸せなことか、大人になってから知った気がしますぅぅ。


頭の中ではすでに最終章の細かな事を煮詰めている状況です。

ぜったい、終わらせてみせる!!

そう誓って始めた物語でした。

今年の夏までに完走……。


というところで、ところどころ軌道修正。

それから番外編、頭の中で妄想中。

それ以上に言い回しなどの勉強中。


…………この大雪のせいで、実際の仕事もままならない自分に喝を入れまして。


今週中、もしくは週明けに更新します。
よろしくお願いします!

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2013年1月 4日 (金)

♯183と♯184の合間。そしてご挨拶

大陸の東の中ほどに、神の血を引く王様がいる。
神の申し子である王様を、大陸の民は畏敬を持って神王(しんおう)と呼んだ。

古き昔にその神王は東の果ての島に住むユナの民を救ってくれた。
その時から、ユナは神王の僕(しもべ)となった。

だけどそれは、先代神王が認め、ユナの長が認め、大樹の恩恵を賜った真の神王のみが彼らの守護を受ける資格を持つ。
古(いにしえ)に神王とユナの長で決めた盟約。その約束は今でも大きな効力を発揮する。

その資格は現代神王より指名を受けた神王太子からゆるやかにもたらされるものではあるが。
即位し、ユナに認定されて初めてユナが守護する神王と成り得るのだ。

それは、この神王の最後の血筋とされる二人の王子とて、まだ知らぬ事実。

ユナの民がただ闇雲に神王に仕えていたわけではない事を、まだ彼らに知らしめる段階ではない。
それは全て、長の方の仕事であり、……十八年前の、元王太子との取り決めでもあったからだ。

「ごめんね?さっきは急いでいたから……。怪我はなかったかい?」
形の良い細くて長い指が、少女の柔らかな茶色の巻き毛に触れる。
向けられた、柔和でそれでいて哀しげな笑顔に、少女はかなり動揺した。

ずっと憧れていた肖像画の人物が、リアルに今、彼女の前で微笑んでいる。
そして想像もしてなかったほどの……素敵な声。
初めて知る衝撃に、少女は今までにないくらいに頬を染めた。

「どうかされたか?アマト様」
背後から慌てた様子で義理の父、長の方であるダンが駆け寄ってくる。
「ああ、こちらに向かった時に私が考え事をしていたせいで、この子にぶつかって転ばせてしまったんだ」
申し訳なさそうに言うと、再び彼は彼女の方に向き、屈んで同じ目線を取る。
吸い込まれそうな黒い瞳に、少女は緊張した。
「本当にごめんね。女の子なのに、傷などつけてしまっては、親御さんに申し訳たたない」
その言葉にダンと少女は目を丸くする。
「…よく、娘が女の子とわかりましたね」
ダンの言葉はもっともだった。

少女……長の方の養女であるロータスは、一見すると男の子みたいだからだ。
あえてロータスは、幼い頃からわざとそうしている。その理由は、養父であるダンはよく知っていた。
本人には全くそんな気はないのに、どうしても男を引き寄せてしまう実母を見て育ったという事が、男に対する警戒心を嫌というほど彼女に植え付けた結果だと。
でもそれも十歳になる頃には、養父であるダンにも慣れ、周囲の男の子達と仲良くなっていくにつれ、女の子でいるということに対して少しずつ緩やかになっていったように見える。その証拠に最近は誕生日に贈ったユナの女性が着る民族衣装に、こっそりとではあるが袖を通し、嬉しそうにしている事を、彼女の母親であり自分の妻から聞かされていたからだ。
もう少しすれば初潮も始まり、否応なく女を意識させる女舎(にょしゃ)に移る。
その微妙な年頃の彼女が、目の前の大人の男性に顔を赤らめ、憧れの眼差しでうっとりと見上げている。
彼女も女だったな、と、ダンは微笑ましく思い、ほっとした。
義理であっても本当の娘のようにかわいいロータス。
成長し、女として母としての幸せを享受して欲しい。その願いは妻と一緒になった時から変わらない。
長として、ある意味孤独だったダンが、初めて自ら欲してやっと掴んだ家庭の幸せだった。同じように我が子にもそう考えるのは当たり前の事ではないだろうか?

娘の、娘らしい反応にダンは気恥ずかしさを覚えつつ、ロータスの頭をぐりぐりと撫でた。
その仕草にはっと我に返ったロータスは、慌ててユナ式の正式な挨拶を目の前の男に披露した。
「これはこれは」
にっこりと、これまた罪な微笑を携えて、アマトは立ち上がり姿勢を正すと、彼女に向けて淑女に対する自国の礼を返す。
「こんなに可愛らしいお嬢さんを、どうして男の子と見間違えるだろうか。……まぁ、うちの子も一見してどっちかわからない容姿をしてたりしするので、なんとなくわかるというか……」
と、照れたように言葉を濁すセドの元王子は、まるで十代の少年のようにはにかんだ表情を見せた。
それでも彼がどこかしら疲れた様子を抱えている感じに、幼いながらもロータスは気がついていた。最初出会った時の様子がただならぬ雰囲気があったからかもしれない。
今では長の方と話し終わったために安心したのか、上手くそれを隠してはいるけれど……。ロータスは目の前の憧れの人を再びまじまじと眺めた。

彼の肖像画がユナの地に届いたのは十年も前、ロータスが生まれた頃だった。
ユナの民にとって、東の神王は一族揃って御守りする大事な御方である。
その為に島民全員が神王の御顔を知る必要があった。よそ者を良しとしない閉鎖的な民族であれば尚の事。
だから神王が王太子(次の後継者)を決定してすぐに、一族にそのお世継ぎの肖像画がお披露目となるのだ。

だが。
近年のセドナダ王家は尋常でなかった。
お家騒動、もしくは内部分裂。当時即位していた神王と密に連絡を取っていた一人が裏切り大それた事をしてくれたのも打撃であった。
第五王子アマト=セドナダが王太子と決定してすぐに彼の肖像画が到着してまもなく、彼が大罪を犯し、その為に第四王子に即位を譲ったという事が明るみになったからだ。その真実を探ろうと当時の長の方は幾度もセドに赴こうとしたが、何者かに阻止され当時の神王との接見が叶わないまま神王が崩御してしまった。

宙ぶらりんとなってしまった密約。

最悪な事に、セドとユナの密約は当の神王と長の方個人同士が結び、次代に取り次ぐもの。
その要となる神王は、次の王太子をユナの地に連れて行き、その説明をする事もできずに亡くなってしまった。
神王の気を許した数少ない側近以外、ユナとの事は本当に極秘であり、特に密約に関して言えば、それ自体が存在するという事を知っている者もほとんどいないという事実。
しかも先代長(せんだいおさ)の一番の右腕ともいえる側近の裏切りが拍車をかけた。そのせいで神王と連絡も取れず、神王指名の王太子の失脚を許し、古くから護りを頼まれていた裏の教典すら盗まれてしまっていたのだ。
その責を取って先代長は自害した。そして急遽次期長(じきおさ)のダンが跡目を継ぐ事となった。


セドナダ王家といえば、新たに神王に即位した第四王子は、もちろんユナの密約の事なども知らず、玉座にふんぞり返っているだけだった。ユナが守護するのは彼ではない。そして彼の亡き後即位した彼の息子でもない。
ユナとの秘密を暴き、ユナの側近と手を組んで裏教典を奪った輩は、幸いにも密約の事までは調べに及ばなかったようだ。何故なら彼らの目的はその裏の教典のみだったから。もちろん、ユナを裏切った先代長の側近は仲間内に捕らえられ制裁を受けた。


だからこの十年ほど、セドとユナの絆は切れていたにも等しかった。
現神王が次代の神王にその座を譲る時に“渡される筈のもの”を持って、セドを追われていた元王太子がユナの島を訪れたその時まで。
神王の隠密としてのユナの機能は眠ったままであったのだ。

本来ならば王太子として、華々しくユナに御姿を披露されたであろう方──。
失脚したせいで日の目にあわなかったその肖像画は、長の方の部屋にひっそりと飾られていた。それを義理の娘になったばかりのロータスが見つけて問うた時から、この絵の王子は彼女の憧れの王子様となったようだ。
『この方は本来ならば我らが御守りする筈の神王となる方だったのだよ、ロータス』
肖像画からでも見て取れる、溢れるほどの聡明さ。当時次期長であったダンですら、彼に仕えることを夢見たくらいだったのに。
『……私も。この方にお仕えしたかったなぁ……』
ぼそりと呟く娘の顔は、まるで幼い頃、ユナの使命に心を躍らせていた自分と重なって見えた。だから思わずダンは彼女にこう言ったのだ。『大事にしてくれるのなら、君にこの絵をあげるよ』……と。


その本人が今、目の前にいる。

確かに絵の頃よりも年を取って、若々しい風情は通り過ごしている。それでも彼の聡明な美しさは全く損なわれていない。
「うちの……子?」
思わず聞いてしまったロータスに彼は、彼女に向かってこう言った。
「私の大事な息子達だ」
その短い言葉に息子達への誇りと愛が溢れていた。ロータスは彼の息子達がとても羨ましく感じ、少し興味を持った。
「私と同じくらいの歳なんですか?今日はご一緒ではないのですか?」
「いけないよ、ロータス。そんな不躾な質問をしては……」
彼女を止めようとしたダンを、アマトは軽く制すると、小さく微笑みながら、でも少し寂しそうな目をしてこう答えた。
「うん、君くらいの歳だよ。もう少し小さいかもしれないが。
……今は一緒じゃないんだ。残念だけどね。君と年が近いから、きっといい遊び相手になっただろうに。
でもいつかはこの島にくるかもしれない。……いや、きっと来る時があるかもしれないね。
その時は息子達をよろしく頼むよ、えっと……」
「ロータスです」
「そう、ロータス。……素敵な名前だね。東の国では水面に咲く花の名前だ」
「そうなんですか?」
お花の名前……。どんな花なんだろう。その花に似合うような自分だろうか……。そう思いめぐらしていたロータスに、アマトは優しい声でこう言った。
「とても上品で、凛としていて……天神仏なるものが降り立ち、お休みになる花だ。君によく似合うと思うよ」
これ以上もない褒め言葉に、ロータスは真っ赤になった。どう答えたらいいか、言葉が出ない。
そんな娘にダンは微笑んで追い討ちをかけた。
「私もそう思う。アマト様の言うように似合うだろうなぁ。将来お前はあの花のように綺麗な娘となるだろうよ。私も東に行った時に目にした事があるが、本当に凛として美しい」
「やめて下さいっ、長の方!」
耳まで赤くしてロータスは照れ隠しに抗議した。その少女らしい愛らしさにその場が和む。

「……早く……」
その様子を和やかに眺めていたアマトが突然口を開いたのに、ロータスは彼を見上げ、あ、と声が出そうになった。
彼女の目に映ったセドの元王子の何ともいえない憂いた表情。まるで遠くを見るような、哀しみで溢れた暗い瞳。
自分の隣にいるダンでさえ、いつの間にか同じように暗い表情になっていた。
「早く私は我が子をこの手に抱きたいと思う。……その子達がもし、将来何かあった時…」
「アマト様……」
ダンの声にアマトははっとした。ゆるりと苦笑を浮かべる。
「すまない…。最近の私は少しおかしいんだ」
「アマト様、今お付の方が迎えに来られたようです。さぁ、ご案内します」
ダンの後ろで控えていたセツカが頭を垂れてそう促した。ちらりと外の方を窺うと、遠く波止場の方から大柄で髪の長い人物がやってくるのが見える。アマトはその姿を認めると、表情を厳しく引き締めた。
「では、ユナの長の方、くれぐれもよろしくお願いします」
丁寧に頭を下げるアマトに、ダンも恭しく礼を返す。
「できるだけの事をお約束します。……先代神王様のご遺言でもある事ですから」
アマトは力強く頷く。
全く話の見えないロータスは、呆然と二人の男達をただ見上げるばかりだ。
「では、こちらへ」
ダンが出て行く後についてアマトが足を少し進めた時だ。いきなりロータスの前で立ち止まると、アマトはまた彼女のために少し屈んで静かに微笑んだ。
「ロータス、元気でね」
そう言いながら、彼は目をくりくりしている彼女の頭を優しく撫でた。
「お、王子さま……も」
しどろもどろに答えるロータスに、アマトの目に自嘲の影がちらついた。
「もう私は王子ではないけどね……。ないけど……」
その声があまりにも辛そうだったので、ロータスは子供ながらに話題を変えようと必死になって思わずこう尋ねていた。
「あの、息子さんたちの……お名前…は」
アマトは面白そうな目を向けて、小首を傾げると彼女の手を取った。
「可愛いユナのお嬢さん。私の息子の名前はキイとアムイ、というんだよ」
そして切なげな声を震わすと、まるで独り言のようにこう続けた。
「今はわけあって隠しているけれど、いつかはそうもいかなくなるかもしれない……。だから頭の片隅にでもいいから覚えておいて?……あの子達に血筋の枷をはめたくなくて頑張ってきたけれど……」
アマトは泣きそうな顔をしてひとつため息をついた。
「それももう、限界が来ているのかもしれない……。最近はすごくそう思うんだ」
やはり話がわからないロータスはきょとんとした。それでも彼の辛そうな瞳で、とてつもなく大事な話かもしれないと彼女は思った。
「私の血を引いた息子はこの二人だけ。……それはセドナダの血を否応なく継承しているという証でもあるんだ。
だからロータス、君をユナの子として信頼して教えるんだよ。私の大事な子達の名を。
……だから、時期が来るまで内緒にしていておくれ。いいかい?」
よく理解できないままロータスは黙って何度も頷いた。
憧れていた相手からの、直々の頼みごと。幼い彼女にとってそれはとても大切なものだった。


だがそのすぐ後にセド王国は崩壊し、国自体がなくなった。風の噂ではセドの太陽だった元王子もその時に亡くなったらしいと伝えられた。
その衝撃も覚めやらないうちにロータスは初潮を迎え、女舎に移る事になり、自分の事で手一杯になった彼女は、憧れの王子との会話もいつのまにか記憶の彼方で薄れてしまっていた。

その十四年後。
先代長の側近の裏切りの件も関係し、特によそ者に関しての対処が厳しくなったユナ族の砦に、元王子の残した名前の一人が浜辺に流れ着く。
何かの導きか、それともただの偶然なのか。

ただ、それがロータスという花の名を持つ女の悲劇の始まりとなったのは、間違いのない事実であった。

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ご挨拶
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初春のお喜びを申し上げます
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

と言いつつも、三が日を過ぎてしまいましたが。
皆様良い新春を迎えられましたでしょうか?
どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

本当に昨年は、ご訪問ありがとうございました。
コメントもいただいて、とても励みになりました。

なかなか昨年は更新もままならぬ日が続き、申し訳なくもごそっと間が空いてしまった時期もございました…。

実際、本当のことを言ってしまえば、このブログサイトを最初からご覧いただいている常連の方は、だいたい2-3人位です。それでも長く、こうしてお付き合いいただいている、という事に、本当に感謝してもし足りないくらいです。
結局、一年で終わらせようと始めた話が…4年も経ってしまいました……。

しかも最終最終とうたいながら全然終わる気配もないし、光輪すらも発動しないし、いい加減見限られた方も……いらっしゃると覚悟して。

今年はそんな自分に喝を入れ、終わらせる事を第一目標に精進したいと思います。

実は、↑のお話は、大晦日にアップする予定のものでした
それで締めの挨拶をと頑張ったのですが、結局……年明けのご挨拶と一緒になってしまいましたぁぁ─。

蹴り入れてくださいませ(人><。)


今回のアマトとロータスのエピは、もっと終りの方に用意していたものです。
ですが、ちと、♯183~184の合間に、ご披露させていただきました。どうせ次はロータスのお話なので。

元々主格よりも脇のエピが多いというこの物語。テレビで例えれば2クール以上ののアニメもの??でしょうか。そういうイメージで始めてしまったから、さあ大変。……慣れない小説執筆に、大いに冷たい汗をかかせていただきました……。

今年は前にも書きましたように、今年の中までにこの物語を終わらせ、別サイトに加筆及び修正を施したもの(設定も微妙に変更してあります……。徐々に設定置き場もそれに合わせて変更する予定です。ただ、今書いているお話は一貫性をもたせたいために、そのまま貫くつもりです。ご了承ください)を、某サイトに投稿します。そのために早くこの作品を終了する予定です。

その後のここのブログについては、もうしばらく…お付き合いいただけるとうれしいな、と思います。

本当はドメイン持っているので、徐々にサイトを移そうかと目論んでいるのですが、ココログは有料で自分が慣れきってしまっている、ということ、自分が初めて書いたお話がリアルに残っていて、しかもコメントまでいただいている場所……などなどで、どうもここを離れがたいのです。


実はこのお話の??年後の続編を、同じ形式で始める事をすでに決めています。詳細はこの物語の最後にお知らせいたします。それが終了しましたら、別ブログかサイトへと移動するつもりです。


今年は真剣に作品と向き合おうと、色々と考えています。
そのために、時間をなるべく作り、勉強しなくちゃ、と思っています。
とにかく書く、何でも書く、ひたすら書く、という一年にしたいと思います。


このような自分ですが、どうか今年もよろしくお願いします。


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2013年1月4日  kayanこと此花かやん(コハナカヤン)拝

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